ブランド品がダメージありでも買い取れる理由

「ブランド」

そう聞くと、何を思い浮かべますか?

近年は「メーカー内ブランドの名前」のように、衣料品などでも気軽に使える言葉になっていますが、それでも多くの方は「高額なバッグや財布」を思い浮かべることと思います。

その代表格は、ルイ・ヴィトンやシャネル、エルメスなど。

ほかにも無数のブランドが存在しますが、どんな方でもブランドとして知っている代表的存在は、まさにこの3つではないでしょうか。

このブランドのバッグや財布は、多少のキズや汚れはもちろん、かなりボロボロでも買い取ることができる店が多いと思います。それこそショルダーストラップが切れてしまったり、内部が劣化してベタついたり剥がれたり、といった大ダメージでも、これらのブランドは査定額が提示できる可能性があります。

査定額はそれなりに安くはなってしまいますが、一般メーカーの商品であれば「状態がよくないので、買取できない」と言われてしまうほどのダメージでも、多くの買取店ではこれらのブランドは買い取ることができる可能性が高いのです。

しかし、思いませんか?

「いくらブランドでも、こんな状態のものをどうするの?」と。

端的な答えは「それでも、欲しがる人がいる」のです。

まずわかりやすいのは、「少々のダメージ程度なら、そのまま使う」という方。

人の価値観はさまざまなので、売却した方が「ひどいダメージだ」と思っているものも、欲しがる人にとっては「このぐらいのキズなら」と思うケースも多々あります。

多少のスレや汚れ程度なら、安く手に入ればかまわない。状態と価格を天秤にかけて購入するかどうか考える。

これが一般的な「中古販売」です。

そのブランドが好きで集めていて、コレクションとしてダメージ部分に目をつぶって買う方もいると思います。

次に、「修理して使う」という用途。

「この部分さえ大丈夫だったら……」というポイント、たとえば一部の穴あきや深いキズなどは、ブランドの多くはお店に出せば修理してもらえることが多いです。内側がベタベタになってしまったものも、張り替える目的で購入する方もいます。

程度やアイテムなどにより修理額は異なりますが、ルイ・ヴィトンのように「オーバーホールのように直す」場合、傷んだ革をすべて取り換えることになり、高額になることもあります。中には一部のブランドのように、ギャランティやショップカードがあれば無償になるケースもあります。

しかしそのアイテムがもしも基準外(正規品と認められないもの)だった場合、正規品のみを扱うブランドでは修理は受け付けもしてもらえません。

なお、一般のかばん修理などを利用すればコストが安く抑えられますが、上記の理由で正規品として認められなくなってしまい、お買取もできなくなりますのでご注意ください

 

逆転の発想で「自分でリメイクして使う」方もいます。

ヴィトンのキーポル(ボストンバッグ)などは大きいので、それを使用してシガレットケースやスマホケース、ポーチなどの小物を自作する方もいるそうです。

バッグに希望のイラストのペイントをしてくれるネイルアート店も徐々に増えつつあるそうです。

もちろんテクニックやノウハウが必要になるので、あまりお目にかかれる機会はありませんが、うまく作る方は「もともと本当にこういうモデルなんじゃないの?」というぐらい、精巧に作られる方もいます。

上記と関与するのが「素材として使う」ケース。

一般の方でもこの理由で購入する方もいますが、むしろパーツ感覚で購入する業者さんが多いようです。

破損部分のパッチ素材として、ファスナーや金具部分の交換パーツとして、鍵(カデナ)や付属品小物目的で……などなど。それらを組み合わせ、バッグの補修に使う業者さんもいると聞きます。

自作リメイクをしたい方が縫製屋さんを利用する場合もあるので、その縫製屋さんがパーツとしてブランド品の端材をストックするため、状態のよくないブランド品を購入する可能性もあるようです。

 

こうしたさまざまな用途があるので、ブランド品はかなりのダメージでも買い取ることができます。

しかしダメージ相応の価格になってしまいますし、修理を念頭に入れると割が合わないものになると、価格をつけずにお返しする買取屋さんも少なくありません。ブランドといえど「その先」が見えないと、中古品になることができないのです。

もちろん、同じ状態の一般メーカーの商品だったら、買い取ることさえできないもの。そう考えれば「長く使い続けた最後にお釣りぐらいを払ってもらえた」と思うこともできるかもしれません。

「ブランド品は購入後、少しずつリース料を払っているようなものだと考えている」というお客様にお会いしたことがあります。

その方によると「購入時に数十万円したバッグでも、毎日リース料を払い続けているようなもので、売却時に残った値段だけが戻ってくる。ものによってはゼロになることも覚悟する」という考え方だそうです。

たしかに、数十万円のバッグでも、ずっと使わずに持ち続けているだけで、時間の経過とともに価値が落ちていきます。そうした事実とその考え方がとてもフィットして感じられました。

それでも最終的に、そのバッグや財布がオーナーさんに愛着を持たれていれば、幸せだと思います。

だからこそ、そのアイテムが「人から人へ」とつながっていく買取屋さんなどの媒介を、うまく利用してくださると幸いです。